足関節・下腿(膝から足首までの部分)は捻挫や骨折などが多く発生します。スポーツでは外傷性の骨折だけでなくストレス性疲労骨折もみられ、中足骨、脛骨、腓骨などによく起こります。
足部(くるぶしから下の部分)には「足底筋膜炎」、下腿には「シンスプリント」「アキレス腱炎」なども多くみられ、これらの原因はほとんどが使いすぎによるものです。そのほかの原因としては、筋肉の柔軟性低下、筋力不足、ストレッチ不足などのコンディショニング不良、ランニングフォームやシューズの衝撃吸収性の低さなどもあります。
足・足首

足関節・下腿(膝から足首までの部分)は捻挫や骨折などが多く発生します。スポーツでは外傷性の骨折だけでなくストレス性疲労骨折もみられ、中足骨、脛骨、腓骨などによく起こります。
足部(くるぶしから下の部分)には「足底筋膜炎」、下腿には「シンスプリント」「アキレス腱炎」なども多くみられ、これらの原因はほとんどが使いすぎによるものです。そのほかの原因としては、筋肉の柔軟性低下、筋力不足、ストレッチ不足などのコンディショニング不良、ランニングフォームやシューズの衝撃吸収性の低さなどもあります。
捻挫とは、関節に外力がかかり靱帯や腱などの軟部組織や軟骨が損傷することをいいます。X線(レントゲン)検査で、骨折や脱臼などの異常が認められない関節のけがの多くは、捻挫という診断になります。捻挫は全身のあらゆる関節部位で起こりますが、最も多くみられるのが足関節(足首)です。スポーツ活動中に限らず、走っている最中の急な方向転換や転倒、交通事故や段差の昇降時の踏み外しなど、きっかけは様々です。主な症状は、患部の腫れと痛みで、靱帯の損傷が大きいほど強くなる傾向にあります。皮下や関節内に出血や熱感などを伴うこともあります。
典型的な足関節の捻挫は、足首を内側にひねることによって生じる足関節内反捻挫です。足関節の外側(外くるぶしの付近)にある前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)が、引き伸ばされたり、一部が切れたりすることで起こります。靭帯の損傷の程度には1度から3度までの分類があります。
1度捻挫(軽症)は、靭帯が伸びたり、ごく一部が断裂したりする程度の損傷で、軽度の腫れと圧痛はありますが、不安定性(関節のぐらつき)はありません。2度捻挫(中等症)は、靭帯の断裂が不完全で関節の不安定性はありませんが、広い範囲の腫れと圧痛があります。3度捻挫(重症)は、靭帯が完全に断裂し、さらに強い腫れと圧痛があり、皮下出血や関節の不安定性がみられます。
1度捻挫および2度捻挫では、「RICE処置※」と呼ばれる応急処理を行います。この処置を行うことで腫れや損傷部位の拡大、内出血などを抑えることができます。3度捻挫ではRICE処置を行い、さらに2~3週間固定することがあります。基本的には手術を行わない保存的治療が選択されますが、不安定性が残存する場合は手術が検討されます。
Rest(安静)
まず運動を中止して安静を保つようにします。むやみに患部を動かさないようにテーピングなどで患部を固定します。
Ice(冷却)
氷を入れたビニール袋やアイスバックなどをタオルなどで包み、患部を冷却します。
Compression(圧迫)
患部に弾性包帯やテーピングなどを巻いて圧迫ぎみに固定し、腫れや内出血を最小限に抑えます。固定が強すぎると血流障害や神経障害を起こすため、しびれや皮膚・爪の色(青白くないか)を確認しながら行います。
Elevation(挙上)
クッションなどを使って、患部を心臓より高い位置に保ちます。これにより内出血による腫れを防ぐことができます。
捻挫をしたときは、速やかにRICE処置を行い、医療機関で適切な検査や治療を受けることが大切です。
アキレス腱は、足首の後面にある人体の中で最も太い腱で、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつないでいます。アキレス腱断裂とは、その一部(部分断裂)またはすべて(完全断裂)が切れた状態のことです。30~40歳代が受傷の好発年齢ですが、10代から高齢者まで幅広い年齢で起こる可能性があります。
テニス、野球、サッカー、バレーボールなどのスポーツ活動中に、踏み込み、ダッシュ、ジャンプ、ターンといった動作で、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋:かたいさんとうきん)が急激に収縮して、アキレス腱に強力な牽引力がかかったり、着地動作などで急に筋肉が伸びたりしたときに断裂が起こります。階段を踏み外したときなど、スポーツ以外の日常動作でも起こることもあります。断裂は、腱の退行性変性(いわゆる老化現象)が基盤にあるとも考えられており、中高年のスポーツ愛好家に受傷が多いという特徴があります。
受傷時には、後ろから「蹴られた」「バットで殴られた」「ボールをぶつけられた」といった衝撃を感じることが多く、「破裂したような音がした」など断裂の音を自覚することもあります。受傷直後は痛みのため受傷肢に体重をかけることができず、転倒したり、しゃがみ込んだりしますが、少し時間がたつと痛みが強くない場合は歩行することができます。歩行が可能な場合でも、ふくらはぎの筋肉がうまく作用しないため、つま先立ちができなくなるのが特徴です。
アキレス腱断裂は、身体所見から比較的容易に診断することができます。アキレス腱部に皮下の陥凹(へこみ)や圧痛がみられます。また、うつ伏せの状態で膝を直角に曲げてふくらはぎを強くつまむと、正常の場合、足関節は足の裏の方向に折曲がりますが(底屈)、アキレス腱が断裂するとこの反応がみられなくなります。多くの場合、通常のX線(レントゲン)検査では異常を認めません。
アキレス腱断裂の治療には、ギプスや装具を用いて治療する保存的治療と、断裂したアキレス腱を直接縫合する手術治療があります。
外反母趾は、足の親指(母趾)が小指側に曲がり、付け根の関節が突出することで痛みや炎症を引き起こす足の変形疾患です。特に女性に多く、ハイヒールやつま先の細い靴の使用、足のアーチ低下、遺伝的要因などが関与するとされています。初期は軽い違和感程度ですが、進行すると歩行時の強い痛みや靴の圧迫による炎症が生じ、日常生活に支障をきたします。
また、親指の変形により他の指にも影響が及び、重なりや変形が進行することもあります。治療は靴の見直しやインソール(足底板)、装具療法、足の筋力トレーニングなどの保存療法が中心です。痛みが強い場合や変形が高度な場合には、骨の配列を整える手術が検討されます。早期に対処することで進行を抑えることが可能です。
足底筋膜炎は、かかとから足の指の付け根にかけて広がる足底筋膜に炎症が生じ、「かかとの痛み」や「足裏の違和感」を引き起こす疾患です。特に朝起きて最初の一歩で強い痛みを感じるのが特徴で、長時間の立ち仕事やランニング、体重増加、足のアーチ異常などが原因となります。運動後や長時間歩いた後に痛みが悪化することも多く、慢性化すると日常生活に影響を及ぼします。治療はストレッチやリハビリテーション、インソールの使用による足底への負担軽減が基本です。
加えて、消炎鎮痛薬や物理療法を併用することもあります。適切なケアを継続することで多くは改善しますが、再発予防のためには足の柔軟性や筋力の維持が重要です。
扁平足は、本来存在する足の土踏まず(内側縦アーチ)が低下または消失した状態で、「足の疲れやすさ」や「足裏・足首の痛み」の原因となることがあります。小児では成長過程で見られることも多く、多くは自然に改善しますが、成人では後脛骨筋機能不全などが関与し、進行性の変形となることもあります。
アーチが崩れることで足への衝撃吸収機能が低下し、膝や腰への負担が増えることもあります。症状としては長時間の歩行や立位での疲労感、足の内側の痛みなどが挙げられます。治療はインソールによるアーチのサポート、筋力トレーニング、ストレッチなどの保存療法が中心です。進行例では装具療法や手術が検討されることもあります。
変形性足関節症は、加齢や外傷(捻挫・骨折後など)により足関節の軟骨がすり減り、関節に炎症や変形が生じることで「足首の痛み」や可動域制限を引き起こす疾患です。初期には歩き始めや長時間の歩行時に痛みを感じる程度ですが、進行すると腫れや関節の変形が目立ち、日常生活に支障をきたすことがあります。
特に過去に足関節のけがをしたことがある方に多く見られます。治療は装具療法やインソールによる負担軽減、リハビリテーション、消炎鎮痛薬などの保存療法が中心です。症状が進行した場合には、関節固定術や人工関節などの外科的治療が検討されます。早期の対応が症状の進行予防につながります。
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